初挑戦で詰むトップ10 – アイアンマン完走を阻む本当の壁

完走計画

はじめに:完走できない理由は「練習不足」ではない

「アイアンマンに挑戦したい!」そう決意したあなたに、最初に伝えたいことがあります。

完走できない理由の9割は、「練習不足」ではありません。「準備不足」です。

16時間9分で完走した私が、初挑戦者が必ず直面する10個の壁と、その対処法をすべて教えます。

アイアンマンの完走率は約70%。つまり、10人中3人はゴールできません。しかし、この10個の壁を事前に知り、対策しておけば、あなたの完走率は劇的に上がります。

私自身、初挑戦で経験したパニック、トラブル、絶望のすべてを振り返り、「もし事前に知っていたら」と思うポイントを厳選しました。

この記事を最後まで読んで、壁を乗り越える準備をしましょう。


壁①:オープンウォーター恐怖症

何が起こるか

プールでは平気なのに、海に入った瞬間、呼吸が乱れて泳げなくなる。スタート直後の集団泳で、誰かに蹴られてパニックになる。

私も初めてのOWS(オープンウォータースイム)で、足がつかない恐怖と波の揺れで、25m泳いだところで立ち泳ぎしました。

対策

  • レース前に最低3回、OWS練習をする

プールと海は別物です。必ず事前にOWS経験を積んでください。

  • ウェットスーツを着て練習する

ウェットスーツは浮力があるため、溺れることはほぼありません。これを体感しておくと、レース当日の安心感が違います。

  • パニックになったら「背浮き」

溺れそうになったら、仰向けになって深呼吸。ウェットスーツなら確実に浮きます。

  • スタート位置は後方・外側にする

初挑戦者は、スタート直後の密集地帯を避けるため、後方・外側からスタートしましょう。タイムより安全優先です。

判断基準: OWS経験0回 → 絶対にレース前に練習を!


壁②:バイクのペース配分ミス

何が起こるか

バイク前半で飛ばしすぎて、後半に脚が売り切れる。ラン開始時に既に脚がパンパンで、歩くしかない。

私も最初の50kmを平均25km/hで走り、調子に乗っていました。しかし100km過ぎから急激に失速し、最後は平均15km/hに。ラン開始時には太ももが動かず、最初の1kmで歩いてしまいました。

対策

  • バイク前半60kmは、目標ペースの90%で走る

例:目標20km/hなら、前半は18km/hに抑える。

  • 心拍計を使う

ペースではなく心拍で管理。ゾーン2(最大心拍数の60-70%)をキープ。

  • 「楽すぎる」と感じるくらいが正解

バイク前半で「もっと速く走れる」と感じるのは正常。我慢してください。

  • ラン用の脚を残す意識

バイクはゴールではありません。ランが本番です。

判断基準: 初挑戦 → 前半は必ず抑える / 経験者 → 心拍で判断

バイク機材についてさらに詳しく知りたい方は、30万円のホイールより先にやるべき8つのエアロ対策も参考にしてください。


壁③:トランジションパニック

何が起こるか

T1(スイム→バイク)で荷物が見つからず、10分ロス。T2(バイク→ラン)で靴を履くのに手間取り、焦りが募る。

トランジションは「第4の種目」と呼ばれるほど重要。ここで3分ロスするだけで、制限時間がギリギリの人は完走が厳しくなります。

対策

  • 前日にトランジションエリアを下見

自分のバイクの位置を写真で撮影。「何列目の何番目」を覚える。

  • バイクに目立つ目印をつける

カラフルなタオルや風船を取り付け、遠くからでも自分のバイクを見つけられるようにする。

  • T1の流れをイメトレ
  • ウェットスーツを脱ぐ(ワセリンを塗っておくとスムーズ)
  • ヘルメット装着
  • サングラス装着
  • バイクシューズ履く
  • 補給食をポケットに入れる
  • T2の流れをイメトレ
  • ヘルメットを外す
  • ランニングシューズに履き替え
  • ゼッケンベルト装着
  • 補給食を持つ

判断基準: トランジション未経験 → 事前にローカルレースで練習


壁④:補給食の失敗

何が起こるか

バイク序盤で固形食を食べて胃が痛くなり、その後何も食べられなくなる。ラン後半でエネルギー切れ(ハンガーノック)になり、歩くしかない。

私の最大の失敗がこれです。バイク30km地点でおにぎりを食べたら、胃が動かなくなり、その後8時間、固形食を受け付けませんでした。結果、ラン30km地点でエネルギー切れ。

対策

  • 補給の鉄則:「いつ」が9割
  • スイム中:何も食べない
  • バイク前半(0〜50km):液体ジェルのみ、20分ごとに1個
  • バイク中盤(50〜120km):ジェル+バナナ、30分ごと
  • バイク後半(120〜180km):固形食OK、30分ごと
  • ラン前半(0〜21km):ジェル+コーラ、5kmごと
  • ラン後半(21〜42km):何でも食べられるものを食べる
  • レース前に必ず試食

レース当日に初めて食べるジェルは絶対NG。練習で試してから。

  • 水分は「飲みすぎ」くらいが正解

脱水症状は完走を阻む最大の敵。15分ごとにボトルから一口飲む習慣を。

判断基準: 体重60kg → ジェル12〜15個 / 体重70kg → ジェル15〜18個

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壁⑤:機材トラブル(パンク・チェーン外れ)

何が起こるか

バイク100km地点でパンク。修理方法が分からず、20分以上ロス。制限時間ギリギリでDNF(リタイア)。

機材トラブルは、誰にでも起こります。問題は、対処法を知っているかどうか。

対策

  • レース前に必ずパンク修理を練習

YouTubeを見るだけではダメ。実際に自分のバイクで練習してください。目標は5分以内。

  • 予備チューブは2本持つ

1本では足りない場合があります。

  • CO2ボンベとポンプの両方を持つ

CO2ボンベが失敗した時のバックアップとして、小型ポンプも携帯。

  • チェーン外れの練習もしておく

手が油で汚れますが、5分で直せれば問題なし。

判断基準: パンク修理未経験 → 今すぐ練習! / 経験あり → レース前に復習

機材選びで失敗したくない方は、16時間アイアンマンの私が「高いホイールが欲しい」と相談したら、まさかの「無料コーチング」を受けた話も読んでみてください。


壁⑥:メンタル崩壊(30km地点の絶望)

何が起こるか

ラン30km地点で「まだ12kmもある…」と絶望。歩き始めると、もう走れなくなる。

30km地点は「魔の地点」です。体力的にも、精神的にも最もつらいポイント。ここで歩くと、そのまま歩き続けてしまいます。

対策

  • 「1kmだけ走る」を繰り返す

「あと12km」と考えるから絶望する。「次の1kmだけ」と考える。

  • エイドステーションごとに区切る

「次のエイドまで」と考えれば、心理的に楽になります。

  • 音楽・ポッドキャストを聴く

メンタルを保つために、音楽やポッドキャストが有効。(レースのルールを確認)

  • 他の選手と話す

「お互い頑張りましょう!」と声をかけるだけで、気持ちが楽になります。

判断基準: メンタルが弱い → 事前に30km走の練習でメンタル耐性を強化


壁⑦:制限時間への焦り

何が起こるか

バイク後半で「このペースだと間に合わない!」と焦り、無理して飛ばす。結果、ランで脚が動かず、制限時間アウト。

制限時間は17時間。しかし、各パートにも制限時間があります。

  • スイム:2時間20分
  • バイク:スイムスタートから10時間30分
  • ラン:スイムスタートから17時間

対策

  • 事前にペース設計をする
  • スイム:2時間以内(100m/3分ペース)
  • バイク:9時間以内(平均20km/h)
  • ラン:5時間45分以内(8:10/kmペース)
  • 余裕マージン:30分
  • 各パートの制限時間を腕に書いておく

例:「バイク制限 17:30」と油性ペンで腕に書く。

  • 焦ったら深呼吸

焦ると判断ミスが増えます。5秒間深呼吸して、冷静に。

判断基準: 制限時間ギリギリ予想 → ペース設計を見直し

(逆算式で目標タイムを計算)


壁⑧:ラン後半の歩行癖

何が起こるか

一度歩くと、もう走れなくなる。「ちょっとだけ」が「ずっと」になる。

歩く=悪いことではありません。しかし、歩き始めると筋肉が冷え、再び走るのが困難になります。

対策

  • 「歩くなら走り続ける」を選ぶ

遅くても走り続ける方が、歩くより速い。

  • 1km走って、1分歩く

完全に歩くのではなく、「ラン・ウォーク法」を取り入れる。

  • エイドステーション以外では歩かない

エイドで水を飲む時だけ歩く、というルールを決める。

  • 最後の5kmは意地でも走る

ゴールが近づいたら、アドレナリンが出ます。そこまで耐えましょう。

判断基準: ラン経験少ない → 事前に30km走を2回以上経験


壁⑨:低体温症・熱中症

何が起こるか

スイム後に体が冷え切り、バイクで寒さに震える。または、炎天下のランで熱中症になり、意識が朦朧とする。

天候によって、体温管理が完走を左右します。

対策

  • スイム後のT1で体を拭く

タオルで体を拭き、体温低下を防ぐ。

  • バイクジャージは長袖を準備

スイム後は体温が下がるため、長袖を着る選択肢を持つ。

  • ランでは帽子必須

直射日光を避けるため、キャップをかぶる。

  • 水を頭からかける

エイドステーションで、水を頭から浴びて体温を下げる。

判断基準: 気温25度以上 → 熱中症対策 / 気温20度以下 → 低体温症対策


壁⑩:前日の睡眠不足

何が起こるか

緊張で眠れず、睡眠2時間でレースに突入。スタート前から既に疲れている。

前日の睡眠は、完走を左右する最重要ファクターです。

対策

  • 前々日にしっかり寝る

前日に眠れなくても、前々日に8時間寝ていればOK。

  • 睡眠薬・メラトニンの検討

どうしても眠れない人は、医師に相談して睡眠補助を検討。

  • レース前日は観光しない

体力を温存するため、ホテルでゆっくり過ごす。

  • 22時にはベッドに入る

スタートが朝7時なら、4時起床。逆算して22時就寝。

判断基準: 緊張しやすい → 事前に睡眠対策を準備

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まとめ:壁は事前に対策できる

アイアンマン完走を阻む10の壁を紹介しました。

  • オープンウォーター恐怖症
  • バイクのペース配分ミス
  • トランジションパニック
  • 補給食の失敗
  • 機材トラブル
  • メンタル崩壊
  • 制限時間への焦り
  • ラン後半の歩行癖
  • 低体温症・熱中症
  • 前日の睡眠不足

これらの壁は、すべて事前に対策できます。

練習不足で完走できないのは仕方ありません。しかし、準備不足で完走できないのは、もったいない。

この記事を読んだあなたは、もう初挑戦者ではありません。準備された挑戦者です。


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著者プロフィール:

16時間9分でアイアンマン完走。初挑戦者向けに、失敗を避けるための具体的な対策を発信中。

カテゴリー: 完走計画
タグ: #初挑戦 #失敗対策 #完走 #アイアンマン #トライアスロン

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