初めてのアクアスロンで、練習より地味に悩むのが「何を着るか」です。泳いだ後、着替えずにそのまま走る競技なので、プール用の水着でもラン用のウェアでも、どちらか片方では少し困る。かといって専用品を揃えようとすると、何が必須で何が贅沢品なのか分かりにくい。
私はアクアスロンとトライアスロンの両方に出ていて、装備は「手持ちで済ませる」も「専用品を買う」も両方やってきました。この記事では、服装の選択肢を3パターンに整理して、正直な使用感と一緒に紹介します。

結論: 服装の正解は3パターン
| パターン | 内容 | 費用目安 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| A: 手持ち活用 | スパッツ型の水着のまま走る(+速乾Tシャツ) | ほぼ0円 | まず1回試したい人 |
| B: トライスーツ | 水陸両用のワンピースを1着 | 1〜2万円 | 続けるつもりの人 |
| C: セパレート | トライトップ+トライパンツの上下分割 | 1.5〜2.5万円 | 着回しやトイレ重視 |
大事なのは、パターンAでも完走できるということです。スプリント(スイム500m前後)の大会なら、スパッツ型の水着で泳いで、そのまま走って、何の問題もありません。上半身が気になるならトランジションで速乾Tシャツを被るだけです。
「専用ウェアがないから出られない」は思い込みなので、まず安心してください。そのうえで、続けるなら専用品には専用品の理由があります。
トライスーツは必要か — 正直な答え
スプリントなら無くても完走できます。これは断言します。
ただ、私は最初のレース前にHUUBのトライスーツを買いました。結果的にこれは正解で、理由は3つあります。まず、泳いだ直後に濡れた身体でもウェアがまとわりつかず、そのまま走り出せること。次に、股のパッドがラン用に薄く作られていて、走っても違和感がないこと(サイクルウェアの厚いパッドで走ると、オムツで走っている感覚になります)。最後に、フロントジップで暑さの調整ができることです。
選ぶときの基準はシンプルで、①ワンピース型(上下つなぎ)、②フロントジップ、③パッドは薄め、の3点。日本の夏のアクアスロンなら袖なしでも十分ですが、日焼けが気になる人や、バイクのあるトライアスロンにも使い回したい人は袖ありが便利です。私は袖ありを使っていて、真夏のレースでも暑さで困ったことはありません。

ウェア選びに迷っている方は、アクアスロンの服装は3パターンで考える|初レースで失敗しない選び方で、実際にレースで使っている装備と予算別の最小セットをまとめています。
なお、大会にはチームウェアで出ることもあります。行きつけのショップのチームに入ると、試着してサイズを選べるうえ、レース会場に知り合いが増えるので、通販が不安な人はショップで買うのも良い選択肢です。
私が実際に使っている装備
- トライスーツ: HUUB。トライアスロンとアクアスロンの両方で使用
- チームウェア: ショップオリジナルのトライスーツ。大会によって使い分け
- ランシューズ: ナイキ ペガサス40。特別な機能で選んだわけではなく、普段の練習と同じ靴でレースを走れる安心感で選んでいます。クッションのある万能タイプなら何でも成立します(現行モデルはペガサス42)
- ゴーグル: SWANSの視力矯正(度付き)タイプ。これは次の章で
- ウェットスーツ: アクアスロンでは大会規定と水温次第で、不要な大会も多いです。私はショップオリジナルのスリーブレスとZONE3を距離・水温で使い分けています(ウェットスーツ選びは別記事で書く予定です)
メガネの人はどうするか — 度付きゴーグルという答え
私は普段メガネで生活しています。メガネ勢がアクアスロンで最初にぶつかるのが「泳いでいる間、何も見えない問題」です。
答えは度付きスイムゴーグルで、私はSWANSの視力矯正タイプを使っています。左右で度数を選べて、価格は数千円。ブイの位置がはっきり見えるかどうかは、オープンウォーターでは快適さではなく安全の問題なので、メガネ・コンタクトの人はここをケチらないほうがいいです。ランパートは短距離なら裸眼でも困りません。

度数の選び方 — メガネと同じ度数で買わない
度付きゴーグルで一番間違えやすいのがここです。答えを先に言うと、普段のメガネ・コンタクトより弱めの度数を選びます。水中ではものが大きく見えるため、同じ度数だと過矯正になり、目の負担や頭痛の原因になるからです。SWANSも公式に「普段より若干弱い度数」を推奨しています。
- 目安はメガネの度数より0.5〜1.0弱め。迷ったら弱いほうを選ぶ
- 左右で視力が違う人は、レンズを左右別々の度数で組めるモデルを選ぶ(SWANSなどは左右別売り)
- 強い近視・遠視・乱視の人は、既製品でカバーできないことがあるためオーダーメイド対応を検討
- 今の度数が分からない人は、先に眼科かメガネ店で測ってから
目指すのは「細かい文字が読める視力」ではなく「ブイと周りの選手が見える視力」です。そして新しいゴーグルは、必ず本番前にプールで試してください。レース当日に初めて使っていいゴーグルはありません。
コンタクト派は、そのまま泳ぐと波で外れるリスクがあるので、ゴーグルの内側に水が入らないようフィット感を試してから本番に臨んでください。
度付きレンズはレンズとベルトで分かれています。レンズ✖️2(左右)+ベルトの3点の購入が必要になります。
初レースの最小セット(予算別)
予算ほぼ0円コース: 手持ちのスパッツ型水着+速乾Tシャツ+普段のランシューズ+手持ちゴーグル。追加購入はゼッケンベルト(約1,000円)だけ。
予算3万円コース: トライスーツ(1.5〜2万円)+度付きor新品ゴーグル(3,000〜5,000円)+ゼッケンベルト。スイムキャップは大会支給が基本なので買わなくてOKです。
地味に必須なのがゼッケンベルトです。ウェアに安全ピンで穴を開けずに済み、スイム後にベルトを腰に巻くだけでゼッケン装着が終わります。数百円〜1,000円の投資で一番効果を感じる小物です。
よくある質問
Q. 靴下は履く?
A. スプリント距離なら裸足でシューズ直履きの人が多数派です。履く場合は10〜20秒のロスと引き換えに靴擦れの不安が消えるので、練習で濡れた足+裸足を試してから決めてください。
Q. スイムキャップは自分で用意する?
A. 大会支給のキャップ着用が基本ルールなので不要です。
Q. ウェットスーツは必要?
A. 大会の規定と水温次第です。スプリントのアクアスロンでは不要な大会が多いですが、必須指定の大会もあるので要項を確認してください。
Q. 靴紐がうまく結べず時間がかかりそう
A. 結ばないゴム製の靴紐(エラスティックレース)に替えると、トランジションが一気に楽になります。これは別記事で詳しく書きます。
まとめ
服装で迷ったら、①まずは手持ちで出られると知る、②続けるならトライスーツを1着、③メガネの人は度付きゴーグル、の順で考えれば失敗しません。ウェアはタイムより「不安を消す道具」です。何を着るかが決まれば、あとは練習だけです。
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