練習は続けているのに、ガーミンのVO2maxが何ヶ月も動かない。むしろ夏になって下がった。真面目に走っている人ほど、この数字に裏切られた気分になります。
先に結論を言うと、VO2maxの停滞には「計測条件のせいで数字が動かないだけ」のケースと「本当に停滞している」ケースがあり、対処がまったく違います。この記事では見分け方と、私自身のデータでの検証、そして数字より信用すべき基準を解説します。
ガーミンのVO2max算出の仕組み
ガーミンのVO2maxは実験室の呼気ガス測定ではなく、「心拍数に対してどれだけのペース・パワーが出ているか」からの推定値です。同じ心拍でより速く走れれば(より高いワットを出せれば)推定値は上がります。つまりこの数字は、心拍とペース・パワーの計測が正確であることが大前提で、そこが崩れると実力と関係なく動きます。
上がらない・下がる5つの理由
- ① 気温と湿度: 夏は同じペースでも心拍が上がるため、推定値は構造的に下がります。7〜8月にVO2maxが落ちるのは、多くの場合あなたではなく気象のせいです
- ② コース条件: 信号の多い市街地、アップダウン、不整地は「心拍のわりに進まない」データを量産します
- ③ 心拍計測の精度: 手首の光学式が高振動で乱れると、推定の土台ごと狂います(これは別記事で詳しく書きます)
- ④ 同質な練習ばかり: ずっとZ2だけ、ずっと同じ強度だけだと、推定に使える「心拍とペースの幅」が更新されません
- ⑤ 本当の停滞: ①〜④を除外してなお半年動かないなら、練習構成の見直し対象です
【実測】私のVO2maxと、実際の走力のズレ
私の今シーズンはこうでした。6月に富士の主要ヒルクライムを1時間56分13秒(平均185W/NP194W)で走り、8月のランプテストでFTPは240Wに更新。数字の上では、走力の土台は確実に前進しています。
一方、ガーミンのVO2max表示は右肩下がり。L2トレーニングばかりして、VO2maxのトレーニングができていなかった。


ここで伝えたいのは、VO2maxの表示とレースの実力は、短期的には平気でズレるということです。特に夏場の停滞・低下は①の影響が大きく、秋に涼しくなると練習内容を変えていないのに数字が戻る、というのはガーミンユーザーの毎年の風物詩です。
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ガーミンの心拍数が高く出る原因|光学式の限界とケイデンスロック実測
VO2maxが動かない原因の一つは、心拍計側にあります
上げるために実際に効くこと
本当の停滞(⑤)だった場合に効くのは、強度の二極化です。私は週の大半をZ2以下に抑え、高強度をSSTやインターバルの日に集約する配分(いわゆるポラライズド寄りの構成)でFTPを更新しました。毎日そこそこ頑張る「中強度漬け」が一番数字が動きません。加えて、涼しい時間帯・平坦で信号の少ないコース・正確な心拍計測で「きれいな計測機会」を週1回作ると、実力が数字に反映されやすくなります。
VO2maxに振り回されない基準 — レース結果と照合する
最終的に信用すべきは、表示値ではなく実測のパフォーマンスです。私の判断基準は、①FTPやレースタイムなど「争えない実測」が前進しているか、②VO2maxのトレンドが季節要因を除いて半年単位でどう動いているか、の2つ。①が前進しているなら、VO2maxが動かなくても練習は機能しています。逆に①も止まっているなら、その時初めて練習内容を疑ってください。
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ガーミンのトレーニングレディネスが低い原因|1桁が出た朝のデータ公開
数字に振り回されないための、毎朝の判断基準です
まとめ
VO2maxが上がらない時は、まず気温・コース・心拍精度の3つを疑い、次に練習の同質化を疑い、最後に本当の停滞を疑う。この順番です。数字は推定、レースは実測。裁判で強いのはいつも実測のほうです。
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